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山の加工場ネットワーク
ひらデザイン研究室 横濱 金平 氏
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PROFILE
1997年4月に健康住宅資材の開発と流通を目的にした「山の加工場ネットワーク」を三重県で発足させる。活動はインテリアデザインから間伐材の活用法、木材研究、商品開発まで幅広く行う。国産ヒノキを豊富に使いながらコストを抑えた住宅建築の実現に各方面から注目を集めている。 |
横濱氏は、ヒノキという日本古来の伝統的な建築素材を工業的な商品として、品質も高く、安定した供給ができるように
@木材の生産地の現場 (林業)
A木材の加工する現場 (製材所)
B科学的な木材の研究 (大学等の研究室)
C住まいづくりの現場 (建築の設計や現場、 あるいは供給する人たち)
これら立場の違うプロの人たちのネットワークを作り上げることにより、しあわせいっぱいの家づくりを目指している方です。
横濱氏は、各分野(上記の@〜C)に詳しく木材(ヒノキ)の良さや、ヒノキと人の健康や快適性などとの関係を科学的データをふまえ、それが人の生活する空間である住まいにとって非常に重要であるとおしゃっていたことは説得力のあるものでした。
それでは、以下、その内容をまとめてみました。
木材(ヒノキ)の良さ
@木の香り
木材には心を落ち着かせてくれる独特の香りが存在します。木の匂い、特にヒノキやヒバなどは自然感を強く感じさせ、主観的にストレス軽減を生じさせています。生理応答の実験では体をリラックスさせ、血圧が低下し、疲労の軽減、脳波においても鎮静的に作用することがわかっています。
A木の手触り
木材を目を瞑って触った時の感覚は、自然で快適、重量感を感じるというデータがあります。また、ヒノキを触った際、自律神経に対する影響として最低血圧が低下し、生体にやすらぎ感をもたらす事が実証されています。
B木の木目
木材には紫外線を反射しないで吸収する特徴があり、光に当って反射しても明るいが目にはやさしく、眼精疲労を軽減する作用があることがわかっています。肩こりや冷え性などもこの眼精疲労が原因となるケースも多いそうです。
この様に、人にやさしく伝統的なヒノキという素材が、ここ十数年、様々な新建材にとって代わられてきています。その理由として、自然素材であるが故に、部材の品質が一定していないなど、工事途中で干割れや反りが生じるなどの問題がありました。
この点は、充分乾燥させてから干割れや反りの無いものを選別して出荷することによりこのようなクレームは今のところは無く、これからも無いと思っています。しかも、干割れや反りが生じた木材も別の部材として、例えば、柱としては使えませんが、腰壁のパネルとして使用したり、集成材の材料として使用することで、今まで1本の木のうち、3割が無駄になっていましたが、その内の半分を利用できるようにすることによって、コストを抑えることができました。
私が目指しているものは、従来の銘木といわれてる価値観(木を見て触って感じる部分)を残しながら、工業材料、要するに科学的な素材としてとらえていくことです。
銘木という範疇でいった時は天然の素材であるから、1つの木から生産されるものにはばらつきがあります。非常に木目がいいとか、色艶がいいとかで、値段が動く銘木は私は否定しています。
コストというのはあらかじめ約束できないと意味がありません。工業材料としての考え方は、1本の木からどれだけ使える部材の歩留りをあげるか、いかに無駄なく使用できるかを追及し、コストおよび品質を一定化する。しかも、品質管理は維持し、決っして基準は下げません。
そして、私は節の無いものをつくり、出荷しています。節のあるものは自律神経や生理学的に人に強い影響を与えすぎるので、節の無い木材を使います。また、節の無い木材をつくるのが日本の林業なのです。
また、木材(ムク)の良さは、生活している内に、キズや削れも出て来るが、それが時間と共に使い込んだ良さになってきます。そういう意味では、新築で住宅を引き渡した時が一番悪い状態で、家族が生活する事によってその良さがどんどん広がっていき、価値が高まっていくものなのです。手入れも特に大変ではなく、何もやらなくても良いし、いい色を出していきたい人は、ぬかの入った袋で磨くといい雰囲気がでてきます。木材は、静電気を帯びないので、汚れが比較的落ちやすいものなのです。
一方、新建材は、キズや汚れは時間と共に増え、どんどん悪くなる一方であり、いい空間にはなっていきません。良さは出てこず、価値は下がるだけです。
この様に住まいの中に、ヒノキを使用するということは非常に良いことなのです。特に子供の視線にたって、自然素材のヒノキを使うということは非常に大切です。たとえマンションでも、ヒノキは日本人にとって癒しの木であるのですから、20年30年ローンで買われるのなら、せめてその伝統的な自然素材のヒノキの大黒柱1本でもある家に住まわれ、お父さんが帰ってきて胸をはって「ただいま」と言える家に住んで欲しいと思います。
また、住まいを提供されている人達はそういう家を、提供していって欲しいと思います。
実際は、もっと細かいお話もいただきましたが、スペースの関係上、簡単にまとめさせて頂きました。 最後は住まいを提供している我々にとって少々耳の痛いお言葉でしたが、リブランでは横濱氏のお話を聞き、ヒノキの良さを理解し、是非皆様にも理解していただく為に、マンションの中にも少しづつでも取り入れていきます。
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