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「てまひま手帖」

土間リノベーションで暮らしを楽しく!事例を見比べ

てまひまリノベ (更新: )
関連ワード: 土間

土間(どま)とは?

土間の歴史

土間は古くから日本の住宅に取り入れられていました。縄文時代の竪穴式住居などは土間の上に藁などを敷いて暮らしていました。その後、江戸時代の古民家などを見ると「土間+畳の間」と空間を分けて使うようになっていきました。

この時代の土間の特徴としては

  • 釜戸や水瓶などを置き炊事場として利用。
  • 農具や漁具の手入れ、家畜の飼育など仕事場の延長としても使われていた。
  • 来客なども土間で対応

と、室内でありながら靴で入り込む場所で、外と中の中間的な空間として存在しています。

古民家の土間 フリー素材

古民家の土間

土間の床には三和土(たたき)が使われることがあります。赤土・砂利などに消石灰とにがりを混ぜて練り、塗って敲き固めた素材です。3種類の材料を混ぜ合わせることから「三和土」と呼ばれて、セメントがなかった時代に、地面を固めるために使われたとされています。

現在では、玄関の一部となり靴を脱ぐスペースだけが残っています。炊事場はキッチンとなり部屋の中に取り込まれていて、土間で調理や作業することは考えられていません。

リノベーションにおける土間は楽しい空間

土間は外と中のつながりを作れるので、家の中で外を感じる気持ちのいい空間とすることができます。逆に家の中を外に対して開くという使い方もできます。

例えば、在宅で仕事していて疲れた時に土間の窓を開けて新鮮な空気に触れリフレッシュしたり、自転車などのアウトドアで使うものを手入れしたりすることができます。

また、来客を部屋内に入れず土間で靴のまま迎えちょっとした椅子やテーブルを置いて打ち合わせしたり、お友達とお茶したりするスペースにもなります。

土間に棚を設置して、外で使うものを収納する方も増えています。キャンプ道具やスノーボード、自転車など自分の好きなものを収納する楽しい場所になります。片隅に手入れ用の小さなデスクなどを置いて趣味の部屋としたり、書斎としても利用可能です。

共用廊下とベッドルームの間に設けた土間

自転車を置いたり、好きなものを飾っておしゃれな空間に。

土間リノベーションの事例

「見せる収納」でアウトドアグッズを日々愛でる

収納スペースのある土間へリノベーション

アウトドア用品も収納できるよう、機能的な収納スペースを土間に確保しました。

土間リノベーションで設置したとび石とハンモック

2つの飛び石がリズミカルにならぶ、遊び心のある土間。奥にはハンモックもあるお気に入りスペース。

下の写真は、マンションの玄関をL字型の土間+ワークスペースにリノベーションした事例です。下足入れのほかに大きな棚を作ってアウトドア用品を収納しやすくしています。また、ワークスペースにはハンモックをつるしお気に入りのスペースになっています。
土間の素材は小石の洗い出しに飛び石を2つ置きました。

マンションでも古民家の風情を楽しむ

次は、リビングに面して土間を設けた事例です。角部屋のマンションを利用し、横幅いっぱい土間にしています。

古民家風の土間スペース

リビングに面したタイル貼りの土間。

古民家風の土間

板貼り、和紙畳、タイルのコントラストが美しい空間を作っています。

ロフトにつなげておしゃれな玄関をつくる

こちらは土間に面してロフトを設け、玄関をおしゃれな空間に演出しています。ロフト下階の書斎スペースに小窓を設け光が入るよう設計しました。

ロフトのある土間

玄関に面した土間とロフトがおしゃれな空間に。

ロフトのある土間

土間を真上から撮影したもので、左が玄関ドア、右が窓、手前に少し写っているのがロフトです。窓に対して、斜めに設計しているため、空間的な広がりと、視線カットにも配慮しています。

風通しの良いシューズクロークを設置

こちの土間リノベーション事例は、土間に面して大きなシューズクロークを設置、上部は全面を窓にしました。回転させることで、通風量をコントロールできます。

シューズクロークのある土間

光の入る大きなシューズクローク。靴を選ぶのも楽しそうです。

光を土間から廊下に採り入れて明るい空間に

マンションならではの工夫で、土間の光を廊下にも取り入れたいとガラスの引き戸を設けました。引き戸は開ける幅を調節することで、風の量をコントロールできます。また、寒い冬などは閉めることで断熱効果も期待できますね。

ガラスドアのある土間

ガラスの引き戸が空間を広く見せ、スタイリッシュな印象に。

自転車三昧の暮らしを実現

趣味の自転車を整備するスペースとして、マンションの一室を丸ごと土間にリノベーションしました。隙間を開けた板の壁に自転車を掛けられるようにしています。

自転車スペースの土間

コレクションの自転車を壁に眺めながら、広い土間でメンテナンス。

てまひまリノベーション
玄関のリノベーション事例
玄関に関する、お客様のリノベーション事例をご覧いただけます。
2LDK / 2007年
2LDK / 60.20㎡ / 1995年築
2LDK / 約67㎡ / 築23年
3LDK+WIC / 1998年築
3LDK
1LDK+W / 2003年築
2LDK
2LDK / 58.84㎡ / 1978年
玄関の事例

土間のメリット・デメリット

リノベーションの土間としては以下のようなメリットがあります。

土足のまま使用できる

  • 汚れをあまり気にせず土足のまま使える。屋外で使うものなどを靴の脱ぎ履きせずに取り出したり、収納したりできて便利。

風通しの改善になる!

  • 土間の位置を工夫することによって、外廊下からの視線を遮りながら風を通すことができる。

収納として使用できる

  • 自転車やアウトドア用品など家の中に持ち込みたくないものを置ける。
  • 棚やハンガーパイプを設けることで、靴やコートなどたくさん収納できる。

書斎や作業スペースとしても使用可能

  • 机などを置き書斎として使用可能。
  • DIYなど部屋の中ではやりにくい作業も可能となる。

リノベーションの土間としては以下のようなデメリットがあります。

寒さ対策が必要

  • 日当たりの良くない位置に作ると冬場は寒く、書斎などでの利用は暖房対策が必要となる場合がある。
  • タイルや、コンクリート表しの仕上げの場合も同様に寒さ対策が必要になることも。

整理整頓が必要な場合も

  • ものが置きやすいのでたくさん置いてしまうと取り出しにくく、棚などによる整理整頓が必要

風通しを改善する土間リノベーション!

メリットで風通しについて触れましたが、実際に改善した例を見てみましょう

まずは左のBEFOREの間取りを見てください。共用廊下に面してベッドルームがあるため、通行者が室内をのぞくことができてしまい、なかなか窓を開けられないですよね。

 

風通しを改善した間取りのビフォーアフター

続いて右のAFTERの間取りをご覧ください。共用廊下に面して「土間」を設けているためベッドルームまでスペースが作れます。共用廊下に面した窓の右側を開け、ベッドルームの窓の左側を少し開けることで、外からの視線をカットしながら風を通すことが可能となります。

風が抜けるには入口と出口が必要です。バルコニー側の窓を開けただけでは風は通り抜けません。プライバシーに配慮しながら共用廊下側の窓を開けることで風が流れていきます。また、上図の間取りにはウィンドスルークロゼットという風が通せる収納を設けることで風の通り道を作っています。

マンションリノベの費用相場

リノベーションで土間を作るには、リノベ前の住戸の床や壁の撤去費用に、新しい床材の費用、工事費用などがかかります。土間だけをリノベーションするのではなく、玄関や隣接するお部屋も合わせて工事する必要があります。また、部分リノベかフルリノベかによっても工事費などが変わってきます。

大まかな目安として、2〜3畳程度なら50万円前後から工事可能です。高額な仕上げ材や収納を作る場合その分の費用が加算されます。

フルリノベの場合他の間取りとの兼ね合いや、インテリアのテイストなど検討することが多く複雑になりますので、設計士等に相談しながら全体の予算で検討するようにしましょう。

素材と特徴を解説

モルタルでスタイリッシュな土間に

モルタル仕上げの場合、モノトーンのシンプルな雰囲気に仕上がります。白い壁や、木材などとも相性がいい素材で、ビー玉を埋めたり、手形を残したりすることもできます。ただし、ひび割れが発生してしまうこともあります。

タイルで自分好みの土間に

タイル貼りは、素材や色によってこだわりの玄関が作れます。大きなタイルを敷き詰めたり、モザイクタイルで模様を楽しんだり、自分好みに仕上げることができます。

 

リノベーションで「土間」を検討しよう

目的を整理しよう

まずはアバウトに何をしたいか想像してみましょう。アウトドア用品がたくさんあるので収納したい、風通しを良くしたい、ベビーカーや三輪車を置きたい、書斎にしたい・・・そこから優先順位をつけて、なんのための土間なのかを確認します。

間取りを検討しよう

目的が決まったら土間の場所を考えます。玄関側か、バルコニー側か?玄関側でもどの部屋とつなぐか?または、洗面やバスルームつなぐ、ロフトとつなぐ、納戸とつなぐ・・・目的に応じて土間の置き場所を決めていきます。設計士の方に相談すると、いろんなアイディアを出してもらえます。

土間の大きさを決める

他の部屋とのスペースの取り合いになりますので、全体を設計しながら決めていきます。また、収納が目的の場合は収納するものの量によって決まります。土間を大きくすればそのほかが小さくなりますので、バランスを見ながら決めましょう。

仕上げを決める

床の素材、壁の素材などを決めます。インテリアのイメージによって決めていきましょう。室内では使いにくい色などを使い遊んでみても楽しいです。

土間リノベーションなら、てまひま不動産へ

さて、たくさんの土間を見てきました。
どの土間がお気に入りでしょうか。ぜひ、リノベーションする際には土間を検討してみてください。

てまひま不動産なら、通風にこだわった間取りを1級建築士がご提案します。

WEB相談も承っております。オンラインで写真や間取り図をご覧いただきながら、リノベーションの相談が可能です。

まだ先だけど自分の考えている間取りがつくれるのか、費用はどれくらいかかるのか、ローンに組めるのか?
そんな疑問にてまひま不動産のスタッフが丁寧にお答えします。

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