1974年8月、神奈川県平塚市で「ピアノ騒音殺人事件」が起こる。集合住宅において音の問題は社会問題となり、多大なストレスを産んでいた。 1980年代中盤から、社内では「音楽を自由に楽しむマンション」という構想が浮かび上がる。

東京都板橋区にスタジオ付き賃貸マンション「ラブニール・ミュージション成増」を建設。 現在のミュージションとは異なり、賃貸住宅の地下に入居者が利用できるスタジオを設置したマンションだった。しかし防音性能が十分ではなく入居者からクレームが入るようになり、最終的にスタジオとしての利用を取りやめた。 防音マンションの第１号物件は失敗に終わる。（現在はアートメゾン成増ヶ丘と改称）

「ラブニール・ミュージション成増」の失敗から13年。リブランは再び防音マンションに挑戦する。 音楽スタジオではなく入居者が暮らす部屋そのものが防音室となり、いつでも楽器演奏ができる住まいとして設計した。音楽雑誌や音楽関係者の掲示板への書き込みなど音楽軸での集客を試み、完成後わずかな期間で満室となる客付に成功した。

ミュージション川越の成功を受け、埼玉県志木市に第２号となる「ミュージション志木」が完成。こうして全室防音室の防音マンション「ミュージション」がシリーズが歩みを始めた。

ミュージションの防音技術を活かした分譲マンション「ミュージション新江古田」が完成。敷地内の共用施設には入居者が利用できる音楽ホールを併設し、演奏会やミニコンサートなどに活用される。

「音のトラブルは入居した後にこそ相談できる相手が必要だ」と考え、音楽経験者のスタッフが揃う管理部門「株式会社リブランマインド」を設立。ミュージションの建設から接客、管理までを防音賃貸マンションに特化した体制を整えた。

ミュージションを土地の有効活用物件として提案し、賃貸経営のコンサルティング事業を開始。 「ミュージション登戸」では、家賃は周辺相場より3割高く、敷金礼金を2ヶ月に設定していたものの、物件の完成前に満室入居を達成した。

これまで8棟のミュージションを建設。ノウハウを集約し更なる防音性能の向上を目指すため、設計、建築、営業、管理、宣伝の部署を横断した防音研究チームを発足。 工法や素材の研究を始め、メーカーや建設会社と共同研究なども行う。（現ミュージション防音研究室）

2017年までに13棟を建設を達成。防音マンションブランドとして認知が広まり、土地有効活用の相談が増加。

敷地面積等の制約から、マンションよりコンパクトな建物を希望するオーナーの声に応えるため、ミュージション防音研究室を中心に、木造の防音住宅を開発。 最初の木造ミュージション「ミュージションテラス柳瀬川」では、鉄筋コンクリート造に劣らない高い防音性能を達成した。

防音賃貸マンションへの認知やニーズが高まりによる入居希望者の問い合わせの増加に対応するため、LINEを使った登録システムを導入。より多くの入居者希望者に、リアルタイムに空室情報が届けられるようになった。 既存物件や新築物件の募集状況一般募集前に通知することで、スムーズな客付に大きく貢献している。

動画配信をおこなう配信者やオンラインチャットを楽しむゲーマーの防音ニーズに応え、インターネット回線を強化した「ミュージションplus (プラス)」シリーズをラインナップ。

メディアで取り上げあられる機会が増え、防音賃貸ブランドとして認知が高まっていく。

2024年現在、ミュージションシリーズは38棟709戸を供給。ウェイティング登録者数は6000人を超えた。