郊外で暮らしている私たち夫婦のマンションにはエアコンがありません。
わが家では、1回目にご紹介したように、
①緑のカーテンを南面のバルコニーに設置すること
②朝出かけるときは窓を閉め、遮光カーテンを南面、北面ともに閉めること
③帰宅したら、窓を全開にすること
④緑のカーテンに水をあげるとき、わざとこぼして(?)打ち水作戦
と、少し工夫を凝らした「夏の暮らし方」を実践しています。

 

前々回のブログへのリンクはこちらです↓

「夏にエアコンなしで暮らしているわが家は、ただのがまん強い夫婦なのか⁉(その①)
http://www.livlan.com/blog/2018/06/05/3722/

前回のブログへのリンクはこちらです↓

「夏にエアコンなしで暮らしているわが家は、ただのがまん強い夫婦なのか⁉(その②)
http://www.livlan.com/blog/2018/07/09/3843/

 

「緑のカーテン」が育ってきましたので、3回目となる今回も前回に引き続き、バルコニーや室内の温度を測定してみました。
後ほど詳しくご紹介いたしますが、今年は猛暑とあって、日中は31~32℃にもなっています。
私たちが帰宅する9時頃には気温もだいぶ下がっているのですが、みなさまはくれぐれも無理はなさらず、エアコンや扇風機を上手に使って、水分もしっかり摂り、熱中症対策してください。

みなさまこんにちは!

ミーン~ミーン~ジリジリジリ
いったい何百匹いや何千匹いるのか、セミがもの凄い勢いで鳴いています。
わが家の周りはセミだらけ、窓を開けていると、セミ、カナブン、時にはクワガタまで飛び込んでくることもある、ちょっと都会から離れたところにあります。

道路自宅前

樹木が多いと涼しいのはなぜ?

蓄熱と輻射熱

子どもの頃、夏休みのお天気の良い日中、干したお布団を取り込もうとした時に「まだ早いから、夕方まで待ちな~」とおばあちゃんから言われたことがあります。ポッカポッカに温まったお布団を取り込むと「熱くて夜に寝れないからね~」というアドバイスでした。

それに、温まったお布団をお部屋に入れると、お部屋が暑くなってしまうからです。
温まったお布団には熱がたまっている、「蓄熱」されている、ということですね。そして、その熱が放射され、その「輻射熱」によってお部屋の温度が上がるため、お部屋が暑くなってしまうのです。当たり前ですよね。

蓄熱と輻射熱を防ぐ夜間換気

真夏の太陽光が直接お部屋に差し込むと、壁、床など、日光にさらされているあらゆるものが温められ、熱をため込み「蓄熱」します。
その温められた物体から、熱が放射され「輻射熱」によって、部屋がいつまでも暑いまま、寝苦しい夜を迎えなければなりません。
エアコンがあれば、その力は絶大ですから、瞬時に冷却してくれますが、あいにくわが家にはエアコンがない!

そこで、前回も触れましたが、わが家は夜間換気という方法で、日中の室内温度上昇を防いでいます。

でも日中に窓やカーテンを閉めておくなんて…
日中は会社にいるからそれでもいいけどって思いますよね。でもお休みの日はどうしましょう。
答えは、もちろん日中でもカーテンを開けています。あれれ、矛盾していますか。
実は、布のカーテンは開けますが、その向こうには緑のカーテンがあるんです。

道路から自宅

中央の緑のカーテンがあるのがわが家。 エアコンがないためバルコニーに室外機がありません。

緑のカーテン

わが家では、毎年ゴーヤーや朝顔、オカワカメなどで緑のカーテンを作っています。
緑のカーテンは、バルコニーに日陰を作ります。ということは、バルコニーの床が熱くならない、そう「蓄熱」しないんですね。だから強烈な「輻射熱」もありません。
熱源となる物、場所を作らないことが大事。そのために日陰を作ることが大事なんです。

簾(すだれ)でも日陰は作れます。でも緑のカーテンとはちょっと違うのです。わが家では、ポリ製のプランターが太陽光で温められるのを防ぐために簾を利用していますが、簾も、元々は植物。葦(アシ)などからつくられるものですが、生きていません。
太陽光で温められると、簾にも熱がたまり放熱します。そうなんです、頼みの簾も熱源になってしまうんですね。

緑のカーテン_01

(左)2016年・(右)2017年

植物の蒸散作用・自然のエアコン

植物の緑のカーテンは、生きています。猛烈な夏の日差しを受けても、決して葉っぱが沸騰することはありません。吸い上げられた水は、葉っぱから蒸散しています。この「蒸散作用」のメカニズムのお陰で、植物は水がある限り、水を吸っては葉っぱから蒸散し、その時に周りの熱を奪ってくれるのですね。熱をためこむこともなく、熱源にはならないのですね。
まさに自然のエアコン、植物の力は偉大だなぁ。

土栽培だけでなく、水耕栽培もやっていますが、真夏の今、1本のゴーヤーから一日に蒸散される水の量は、なんと2ℓのペットボトル2本。朝入れた水が夜帰るとちょうどなくなっています。
土栽培のプランターはできるだけ大きいものを使う必要があります。ゴーヤーの根っこが良く張るようにという理由と、もう一つ大事なことは、水持ちが良いということなのです。
植物に水をどんどん吸ってもらって、どんどん周りを冷やしてもらう。日陰を作ってもらって、蓄熱、輻射熱を防いでもらう。
その期待にしっかり応えてくれるのが、緑のカーテンなんです。

2018

2018年

体感温度

木陰に入るとひんやりしますよね。人が涼しく感じるのは、気温の差によるものだけではありません。体感温度によって、涼しくも暑くも感じます。体感温度が少し下がっただけでも、涼しい~って感じるんですね。
体感温度は、気温+周りの物体の表面温度を2で割った値くらいと思ってください。
気温が30℃+太陽光で温められた地面や周りの表面温度が50℃の場合、80÷2=40℃が体感温度となり、暑~いと感じます。
同じ気温が30℃でも、木陰(緑のカーテンの内側)の地面やバルコニーの表面温度が28℃ならば58÷2=29℃となり、体感温度は11℃も違います。これで涼しく感じるわけです。
わが家も緑のカーテンのトンネルの下は、少しひんやりします。

夜間換気

わが家は少し郊外にあるため、家の周りにも緑が比較的多い方です。とはいえ、7月の中旬からの猛烈な暑さときたら、わが家もエアコンのチラシに目が行ってしまうほど。
まず、7月17日から7月25日の1週間の温度変化をご覧ください。

赤=バルコニー 緑=バルコニー葉陰 黄=室内 グレー=T市の気温

 

グラフ

前回のブログのグラフと比べると、室温(黄)も高めで推移しています。
グラフを見ていてわかることは、わが家は南東向きとあって、バルコニーの気温(赤)が一番高くなるのは、午前7時から8時、40℃以上になります。
その時の葉陰(緑)との温度差は実に10℃を超える時もあるのです。
朝出かけるときは窓を閉め、遮光カーテンを南面、北面ともに閉めるのですが、それがちょうど7時ごろです。

午後になり直射日光の影響が少なくなり始めると、外気温は少しずつ下降を始めますが、室温は31~32℃あたりを保ったまま。
私たちは帰宅すると、窓を全開にしていますが、それは21時ごろで気温もだいぶ下がっています。
うまいこと心地よい外気をお部屋に取り込めているんですね。
わが家の夜間換気は生活リズムとも折り合いが良く、おおむね成功しているのではないかと思います。 

いくらなんでも無風は暑い!

もう一つ体感温度を下げるものが、風です。緑のカーテンを通り抜けてくる風は、とても気持ちが良く、このお部屋の中を通り抜ける風がとても大事なポイントなんです。
いくらなんでも無風は暑い!
玄関まわりに小窓でもあって、もっと風を取り込めれば、更に快適に過ごせるだろうと思うのですが、残念ながらわが家にはありません…。
ドアそのものを少しだけ開けておくというのも、防犯上、怖くてできません。そのため扇風機を使って風を補っています。
鍵付きの網戸などを来年は考えてみようかな。その前にエアコンかな!?

エコミックスデザインという思想

リブランのマンション「エコヴィレッジ」やリブランてまひま不動産のリノベーションは、リブランが考案したエコミックスデザインに基づいた、自然の力を利用して環境に配慮をした住宅です。
玄関周りの小窓をはじめ全体に窓も多く、引き戸を使用し室内の風の通り道に配慮しています。
また、無垢(木材)の床など、調湿性のある自然素材を内装にふんだんに使用しています。
玄関周りに小窓をつけ、室内の風の通り道にも配慮しています。

「ブリーズライン」と「田の字プラン」 http://www.livlan.com/kurashi/380/

あいにくわが家は、エコヴィレッジではありません。いわゆる「田の字プラン」の間取りで、部屋と廊下を仕切る扉も引き戸ではありません。
南北のサッシを開ければ、風は吹き抜けていきますが、引き戸ではないため、うっかりすると「バタン!!」と扉が閉まるので、常に固定して開けっ放し。
これは子どもたちが成長して、夫婦二人暮らしだからできることかもしれません…。

「本物マンション購入計画」鈴木雄二著

 

エコミックスデザインの住宅について、リブラン社長鈴木雄二著「本物マンション購入計画」に詳しく書いてありますので、ぜひご覧いただきたいと思います。
Amazonでも購入できますが新品が良い方はご連絡いただければと思います。

「本物マンション購入計画」鈴木雄二著 http://www.livlan.com/books/books_09

 

さて、次回のただのがまん強い夫婦なのか!? は…

花火大会や高校野球も始まり、夏真っ盛り。
次回の“ただのがまん強い夫婦なのか!?”は、日中、放射温度計で実際にバルコニーや葉っぱなどの表面温度を測ってみたいと思います。

緑豊かな郊外に住んでいることと少し工夫を凝らした「夏の暮らし方」が私たち夫婦の生活リズムと合致していたため、これまでなんとかエアコンなしでも暮らせていますが、みなさま、熱中症には、くれぐれもご注意くださいね。
では、また次回お会いしましょう。

花火

緑のカーテンの向こうに花火

建築事業部 太田久美子